コスプレイヌが大行進?!ここから始まるSEASON’S GREETTINGS

文:TOMOMI SHIRAI / 白井 朝美
写真:HALE DAVIS / へイル デイビス

HELLO WORLD~♪

アメリカでは、10月31日のハロウィンから11月24日のサンクスギビング(感謝祭)が終わるとクリスマスに向けて、本格的なホリデーラッシュが始まります。現在、ホリデーシーズンの真っ只中のアメリカですが、一年で、一番、イヌコスプレが盛り上がるのもこの季節。特に、秋のハロウィンは見逃せないイヌフェス・コスプレパレードもあります。

少し(?)季節ハズレな話題になってしまいますが、アメリカのハロウィン事情をご紹介しますね♪

ハロウインと聞くとコスプレのイメージの方が大きいかと思われますが、実は、姿亡き聖人らを祭るキリスト教カトリックの行事“万聖節”の前夜祭を祝うもの。死者の魂がこの世に戻ってくる日とされています。

10月になると各家々の外観にはハロウィンの飾りつけがされ、ハロウィンの主役でもあるイジワル顔、悪ふざけ顔、恐怖顔、デカ顔のお化けカボチャ、ジャック・オー・ランタン(Jack-o’Lantern)の登場はもちろんのこと、お庭に生える手(この日は、花ではなく手だっ)、木の上にぶら下がるゾンビ、墓場化した家々にころがる骸骨とスリラーミュージックに奇妙なゾンビ声が響き渡るキモ・リアルな飾り付けと演出などでハロウィンを盛り上げています。

ハロウィン当日の夜には、あの世からやってくる魔物から自分の魂をとられまいと仮装をした子どもたちが近所の家々の扉を叩き「TRICK OR TREAT・お菓子をくれなきゃ、イタズラしちゃうぞ」と家人に一言告げるのがお決まりとなっています。

そこで家人は、用意していたお菓子を子どもたちに渡し、「HAPPY HALLOWEEEEEEN!・ハッピーハロウィ~ン」と受け答えするのが、アメリカ流のハロウィンです。

また、アメリカのハロウィンは、クリスマスに続く一大イベントの一つでもあるので、あちこちで期間限定のポップアップ・ハロウィンショップが姿を現し、色とりどり、多種多様なコスチュームがずら~りと店内に並びます。中には「こんなコスチューム、一体、誰が着るんだろ~」と思われるコスチュームもありますが、毎年、その種類の多さに仰天し、その趣味の悪さにウケまくっているワタシです。

パーティー大国アメリカのパーティー好きなアメリカ~ンがハロウィンに賭ける気合いはホンマもんで、今年のハロウィン市場規模は、約84億ドル(約9,600億円)と報告されており、アメリカ人一人当たりの支出額の平均は約82ドル93セントというから、これまた、驚きというかさすがっというか、、。ハロウィンにかけるアメリカ人のホンキ度は、まさに気迫に迫ったものであると言えそうです。

そのホンキ度は、今やペットにも注がられており、アメリカ人がペットの仮装に費やす平均支出額は、一人当たり74ドル34セント。アメリカがハロウィンの時期にペットに費やす金額は、約3億7千万ドルにも上るといいます。

また、ハロウィンコスチュームのみならずハロウィンにちなんだトリミングやカラリングの提供をするトリミングサロンもあり、おもちゃ、ベッド、カラー、期間限定ハロウィンアクセサリーなどもあるので、ニンゲンさまのお財布の紐はゆるまずにはいられない現状がなきにしもあらずといったところです。

お菓子をもらいに来る子どもたちがコスプレをしたイヌを見て喜ぶ姿が見たい、ハロウィンパーティーやパレードの参加もしたい、いや、ただ単に我がおイヌさまとコスプレごっこを楽しみたいなどと理由は様々ですが、イヌ家族がハロウィン・イヌコスプレに賭ける気合いの入れ方にはぶっ飛ぶものがあります。

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今年は、CMの影響もあってか、ライオン姿をしたレトリバー・コスプレが大ヒット。

毎年、ニューヨークやロサンゼルスで開催されるニンゲンさま向けのハロウィン・パレードは有名ですが、ここカリフォルニア・ロングビーチ・ベルモントショアでは、ホットドッグ(HAUTE DOG)主催のおイヌさまのためのハロウィンパレードが開催されています。

同パレードは、チームリーダーのジャスティン・ロド氏を率いるコミュニティーアクションチーム(COMMUNITY ACTION TEAM/CAT)が主催しており、毎年、500頭以上のイヌが参加する全米最大級のハロウィン・イヌコスプレ・パレード。カリフォルニア各地から訪れるイヌとヒトとで会場は盛り上がりを見せています。

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HOUTE DOG・コスプレイヌが大集合するハロウィン・パレード。

ちなみに、同コミュニティーアクションチーム・CATは、人種、宗教、言語、文化、ジェンダー/セクシャリティーを超えたダイバシティーな思想とグローバルな視野でソーシャルグッドな社会を目指す団体。コミュニティーの活性化と意識を高めるために様々なイベントを通して支援活動をしています。

また、同チームのリーダーのジャスティン・ルド氏は、自身も愛犬家、どうぶつ愛護家である事から、イヌとヒトの暮らしをより快適に、豊かにするために数々のイヌ・イベントを展開。どうぶつ愛護への意識の向上を目的に精力的な活動と支援を続けています。

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コミュニティーアクションチームのリーダー、ジャスティンさん(左)とパートナーのラルフさん(右)。
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今年で16年目を迎えたハロウィン・パレードは、どうぶつ愛護とペットウエルネスを目的としたイベント。会場には、各支援企業とどうぶつ愛護団体のアダプションブースも参加。パレード参加費は、各どうぶつ愛護団体へと寄付されます。

今年も、パレードの赤絨毯を歩くコスプレイヌとコスプレニンゲンの姿に会場からは拍手喝采。クラシックでレトロなコスチューム、ゴースト、魔女、海賊、ミュージカルやテレビ、映画、デイズニー・キャラクターなどが人気のようで、基本的に政治的な目的意識のある仮装、宗教、軽視、差別をイメージした仮装はNG!ですが、大統領選を目前に開催されたパレードでは、ユーモアのある仮装も目立ちました。

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トランプ次期大統領のスローガンをパクリ。吠えるアメリカを取り戻せに賛同の方は、ティガン大統領に投票を(もう、十分、吠えてるけどね)。
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次期トランプ大統領を抱えたヒラリー・クリントン氏。次期トランプ大統領の仮面を被っているのがおイヌさまだそう。仮装というか、ナンというか、、。まっ。よしとしましょ~(笑)。
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映画やゲームのキャラクターは、ハロウィンの定番コスチューム~。
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ナンとキュートなチワワ蜂。
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ブタちゃんに変身したボストンテリア。
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手づくり仮装と舞台作りにも余念がありません。海賊ボストンテリア一家はいずこへ?!

年々、ハロウィン産業の商業化が増し、お祭り騒ぎとなるハロウィンではありますが、英語のTRICKは、ワザといった意味もあり、TREATは、丁寧に扱う、大切にするといった意味ももちます。

ホリデーシーズンは、SHARING & GIVING(分かち合い。与え合う)の季節。これを機会に、ワタシたちの想像力とそれぞれの得意とするスキルや得意分野を活かして、社会に貢献するのも良いのではないでしょうか。まわりをリスペクトするキモチを行動に移して、地球環境や自然、どうぶつ、ワタシたちの暮らす社会がより豊かなってくれればよいな~と勝手に想像を膨らましているワタシです。

それでは、皆さん。

HAPPY HOLIDAYS~♪

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カリフォルニアのクリスマスは、サンタさんもカリフォルニア日和満喫ですっ。

 

BE KIND TO ONE ANOTHER

 

GRATITUDE 感謝

KEEP SMILING

ABOUTこの記事をかいた人

TOMOMI SHIRAI / 白井 朝美

アメリカは、ニューヨークとカリフォルニアで暮らす。金融機関勤務、ダンサー、ハリウッドパパラッチ隊、ランジェリー・スタイリスト。ペットスタイリスト&ウエルネスアドバイザーとしても活動。米動物病院でのトリミング部の立ち上げやボランティア・トリミングに携わり、セレブレティ・ペットスタイリストとしても従事。現在は、ライター&コーディネーター。朝活ラン、ダンス、ヨガとネコと相棒くんと自由を謳歌する自由人。