これから犬を迎えたい人は要チェック!「ペットショップに行く前に受けてほしいセミナー」

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日本はおそらく世界でも有数の「犬を買いやすい国」のひとつです。主要な街にはかわいい子犬や子猫の並ぶペットショップがあり、インターネットを使って直接ブリーダーを探すためのWEBサイトも数多く存在します。

その反面、現在の日本には、犬を迎え犬と暮らすための知識を学べる場はまだまだ少なく、その点はアニマルウェルフェア先進諸国との大きな違いであると言えるでしょう。例えば、動物倫理や犬に対する考え方などが成熟した国であるスウェーデン在住22年の藤田りか子さんは連載「北欧、犬暮らし」のなかでこう語ります。

「スウェーデンでは、しつけやトレーニング教室は万人の施設。なんといっても、犬のしつけスクール自体がほとんどインフラみたいに社会に取り込まれている。」

しつけは人のため、犬のため。愛情と責任の証。 〜北欧スウェーデンから

2016.06.29

実際に多くの知識を持たずして犬と暮らし始めた結果、こんなはずじゃなかった…、思ったより大変だ…と感じたことのある人も多いのではないでしょうか。

今では六本木・代官山・湘南・神戸に実店舗を構え、厳選したプレミアムフードやケア用品を提案し、グルーミングサロンやペットホテル等も手がけるグリーンドッグを運営する株式会社カラーズ代表の佐久間 敏雅(さくま としまさ)さんもその一人でした。初めて犬と暮らし始めたときには、子犬のしつけに困りノイローゼになってしまったそうです。

そういったご自身の経験から、しっかりと予備知識を持って犬を迎えれば多くの悩みや困り事は軽減され、より豊かな犬との生活を実現できるのではないかという考えのもとスタートしたセミナーが「ペットショップに行く前に受けてほしいセミナー」です。

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今回は、10月29日(土)に湘南T-SITE内にあるイベントスペース、スルガ銀行の運営する「d-labo 湘南」で開催されたセミナーの模様をレポートします。

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まずはこちらのセミナーの運営責任者を務める株式会社カラーズの塔春 智美(とうはる ともみ)さんからの講師紹介。

講師のお一方は、英国で学んだ伴侶動物の行動学の知識と経験を生かし、行動問題の治療、しつけ方指導、病気のパートナーのメンタル面(精神面)のケアを専門に行なう獣医行動診療科認定医の藤井 仁美(ふじい ひとみ)さん。もうお一方は、ドッグトレーナーとしての実務経験と、動物の行動学と心理学を研究してきた立場から「動物行動心理学」という分野を提唱し、講師としての活動も行なうDOGSHIP LLC.代表、ヒューマン・ドッグトレーナーの須崎 大(すざき だい)さん。

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まずは藤井さんによる犬の歴史や犬種特性に関する説明が行われました。犬という種の起源や様々な目的に合わせて交配・繁殖されてきた各犬種の特性を学ぶことが「犬とはどういう動物なのか?」を知るヒントになります。

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続いて、動物と暮らす上での大切な考え方である「5つの自由」について。特に5つ目の「正常な行動を表現する自由」は、そもそも犬にとっての正常な行動とは何かを理解しなければ実現できません。

「5つの自由」

1960年代、イギリス政府の委嘱により設置された工場畜産の下にある家畜の福祉増進を目的とするブランベル委員会が勧告した「どんな条件の下であろうと、家畜には少なくとも動作における5つの自由が保障されるべきである。その自由とは、楽に向きをかえることができ、自分で毛並みをそろえることができ、起き上がり、横たわり、四肢を伸ばすことのできる自由である」という理念をもとに、現在では、新しい5つの自由として、以下の自由が唱えられている。

  1. 飢えと渇きからの自由(解放)
  2. 肉体的苦痛と不快からの自由(解放)
  3. 外傷や疾病からの自由(解放)
  4. 恐怖や不安からの自由(解放)
  5. 正常な行動を表現する自由
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次に、犬を迎えるにあたり必要となるものやケア、食事選びのポイントの解説に移ります。

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藤井さんに続いて登壇した須崎さんは「しつけ・トレーニングの重要性」を解説します。人間目線の「問題」を起こさないために、犬の持つ能力や特性を伸ばす「しつけ・トレーニング」をすることで、人にとっても犬にとっても良い関係を築いていくことができると須崎さんは強調します。

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そして、犬を迎える前に考えるべきポイントは「自分の生活に合った犬に出会う」ということ。迎えてからのミスマッチを防ぐためには、あらかじめ自身のライフスタイルや家族構成、住環境や経済事情などに合った犬種を選ぶことが大切です。その点から、須崎さんは犬種選びは車選びに似ていると言います。ただし両者には大きな違いもあります。犬は車のように購入して(迎えて)みたら思っていたのと違った、故障した(体調などが悪くなった)といって買い替えたりすることはできません。車選び以上に事前の熟慮が大切なのです。

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「飼いやすい犬は何犬ですか?」という質問への答えは、これから犬と暮らそうとしている人の多くが知りたいことかもしれません。しかし万人にとって「飼いやすい犬」というのは存在しません。

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それぞれの特性を知り、どんな生活をしたいかを考え、自分に合った犬を探すことが、「自分にとっての飼いやすい犬」を見つけるための唯一の方法と言えるでしょう。

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「犬との暮らしあるある」と題して、犬を迎えることで変化する生活の数々を紹介する須崎さん。犬と暮らし始めると、休みの日にも朝寝坊できなくなります。大切にしていたオシャレな家具やインテリアが犠牲になることもあります。1日の流れは犬を中心としたものに変わります。

犬との暮らしは、大変なのです。

『犬との暮らしは、「楽しさ>大変さ」だから飼いましょう!ではなく、犬は存在そのものが素晴らしく、犬との暮らしは大変なことも含め、素晴らしいと思えるかどうか?』

須崎さんは、そうセミナーを締めくくりました。

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セミナーの後には参加者との質疑応答の時間も設けられています。まさにこれから犬を迎えたいとお考えの方々なので、講師とのやりとりの内容もとても具体的で熱がこもります。

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「ペットショップに行く前に受けてほしいセミナー」は、代官山・湘南・神戸のグリーンドッグで定期的に開催されています。皆さんの周りでこれから犬を迎えようと考えている方がいれば是非オススメしてくださいね。

今後の開催スケジュールについてはコチラをご覧ください。

 

 

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