トイプードルのお手入れとケア用品の基礎知識

トイプードルを家族に迎え、新たな生活をスタートしようという方に向けて、トイプードルのお手入れとケア用品の基礎知識について解説します。

愛するトイプードルをかわいく衛生的に保つためには、月に1度を目安にプロのトリマーさんにお手入れをしてもらうことに加えて、ご家庭での毎日のお手入れも大切です。

トイプードルのお手入れのメリット

ご家庭でトイプードルのお手入れをすることで、トイプードルの体はもちろん心にも良い影響を与えることができます。主なメリットとしては、以下のようなポイントが挙げられます。

  • トイプードルの体をかわいく衛生的に保てる。
  • ブラッシングには皮膚のマッサージ効果もあるため、血行促進となる。
  • 皮膚のトラブルなどの小さな変化に気付くことができ、病気を早期発見できる。
  • スキンシップによってトイプードルと飼い主さんとの信頼関係を築ける。
  • トイプードルが体を触られることに慣れていると、病院やトリミングサロンでのストレスが少なくなる。

ご家庭でのケアをおろそかにしていたトイプードルの場合、全身に毛玉が出来てしまっていたり、お手入れ自体を嫌がってしまったりすることで、プロのトリマーさんの手にかかっても飼い主さんが期待するかわいいカットが難しくなってしまいます。また、トリミングサロンでの毛玉料金といった追加料金が発生する場合もあります。

トイプードルに必要なお手入れとケア用品

トイプードルと暮らす上では、主に「被毛」「目」「耳」「口(口腔)」「足(爪や肉球)」へのケアが必要になります。それぞれどういったケアが必要なのかを見ていきましょう。

トイプードルの「被毛」のケア(定期的なシャンプーと毎日のブラッシング)

●必要なケア用品:シャンプー、スリッカーブラシ、コーム、獣毛ブラシ、ブラッシングローション

トイプードルは、全身がカールしたシングルコートの被毛に覆われています。ダブルコートの犬種と比べると抜け毛が少ないメリットがありますが、どこまでも毛が伸びるのでこまめな被毛のケアが大切です。カールした巻き毛は手入れを怠ると毛玉ができてしまいます。ただの毛玉と油断していると、皮膚疾患を招くこともあるので要注意です。

「ダブルコート」と「シングルコート」?

犬の被毛は下毛(アンダーコート)と上毛(オーバーコート)の二重構造になっています。ダブルコートの犬達の場合、寒くなる秋口にこの下毛(アンダーコート)が生えてきて、暖かくなる春先に下毛(アンダーコート)が抜けていきます。シングルコートの犬達の場合、下毛(アンダーコート)が多く発達していて、上毛(オーバーコート)はほとんどなく、換毛期にも抜け毛が少ないのです。

トイプードルの被毛を清潔に保つため、月に1度のトリミングサロンの中間を目処に、シャンプーをしてあげましょう。トリミングサロンでのシャンプーも合わせると、2週間に1回くらいのペースです。

シャンプー:科学的な防腐剤や動物性脂肪酸を使用していない安心素材のシャンプーを選びましょう(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

トイプードルの被毛ケアのためには、毎日のブラッシングが欠かせません。 ブラッシングの大まかな流れとしては、スリッカーブラシで毛玉や毛の間に入ったゴミを取ってあげてから、獣毛ブラシやピンブラシで全身をブラッシングします。

スリッカーブラシ:毛のもつれをほどいたり、毛玉やゴミを取り除くときに使います。毎日ブラッシングするトイプードルには必須のアイテム。(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

細かなもつれ毛をとかしたり、顔などの細かな部分の毛並みを仕上げるにはコームを使います。

コーム:顔の周りや足先など細かい部分のケアにオススメ。手になじむサイズのものを選びましょう。(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

ブラッシングの際には、静電気を防ぎ、毛艶を良くするブラッシング用のローションを用いることもおすすめです。

ブラッシングローション:ブラッシング時に使うと、静電気が起こりにくくなり、トリートメント効果によって毛艶が増します(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

まだ子犬のうちには、柔らかな獣毛ブラシを使ってまずはブラッシングに慣れさせましょう。顔や手足の先端を触られるのは苦手な子も多いので、まずは背中や胴回りからはじめてください。はじめてのブラッシングで嫌な思いをさせてしまうと、ブラッシング嫌いなトイプードルになってしまうこともあるので、まずはマッサージをするくらいの感覚で少しずつ慣れていってもらうように心がけてください。

トイプードルの「目」のケア

●必要なケア用品:涙ヤケローション、コットンやガーゼ

トイプードルは目の周りにも柔らかな毛がびっしりと生えています。そのため、過剰に出てしまった涙や目ヤニを放っておくと、その成分によって目の周りの毛が変色してしまう「涙ヤケ」が発生してしまいます。特に変色が目立ちやすいのは、ホワイトやクリーム、アプリコットといった薄い毛色のトイプードル。

また、目ヤニなどを放置しておくと目の中に雑菌が入ってしまう原因にもなります。市販の涙ヤケローションなどをコットンやガーゼにつけて、目の周りをこまめに拭いて清潔に保ってあげるようにしましょう。

涙ヤケローション:目の周りを清潔に保ち、涙ヤケを防ぐアイゾーンローション(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

トリミングからしばらくして顔の毛が伸びてくると、目に毛がかかって視界が悪くなってしまいがちです。特にトイプードルを迎えたばかりの飼い主さんの場合、ご家庭でのカットは難しいので、あらかじめトリマーさんに目の周りは短めにカットしておいてもらいましょう。目がクリっとするので、見た目にもかわいくなるのでおすすめです。

トイプードルの「耳」のケア

●必要なケア用品:イヤークリーナー、コットンやガーゼ

トイプードルの耳は、外側だけではなく内側の奥まで、柔らかな毛が生えています。そのため耳垢が出にくい構造で鼓膜付近に汚れがたまりやすくなっています。耳のなかの汚れを放っておくと外耳炎などを引き起こしやすくなります。イヤークリーナーなどを用いて、雑菌が増えないように日頃からケアしてあげましょう。なお、耳のなかをゴシゴシ強くこすりすぎると、刺激によって炎症を起こしてしまうこともあるので要注意です。また、細菌やカビが増殖してしまわないように、シャンプーの後にはしっかりと乾燥させてあげてください。

イヤークリーナー:善玉菌(安全の証明された納豆菌の一種)の力で耳の消臭やトラブル予防に役立ちます。耳の中にたらして耳の周りをマッサージし、出てきた汚れを軽く拭き取ってあげます(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

ご家庭での掃除は難しいという方も、獣医師やグルーマーといった専門家に相談しながら、定期的なケアを心がけましょう。なお、以前はトリミングサロンや動物病院では耳の毛を抜くことが一般的でしたが、最近では耳の毛を抜く刺激によって炎症してしまう恐れもあり、耳の毛はカットするだけというところも増えています。そもそもトイプードルも耳の毛をブチブチと抜かれるのは痛いでしょうしね。

トイプードルの「口(口腔)」のケア

●必要なケア用品:歯磨きコットンやガーゼ、デンタルジェル、歯ブラシ

日本では、3歳以上の成犬の約8割が、歯周病もしくは歯周病予備軍と言われていますが、そんな歯周病を放っておくと、歯が抜け落ちたり、歯周病菌が血管に侵入して臓器に疾患を引き起こしたりする恐れもあります。トイプードルの健康のためには、歯磨きがとても大切なのです。

ただし、多くの犬はマズルに触られることを嫌がるので、ご家庭に迎えたばかりのトイプードルの場合、いきなり歯磨きをしようとするのではなく、ブラッシングやスキンシップのついでに飼い主さんの指で口の周りを触られることに慣れていってもらいましょう。まずは口の周りからはじめて、少しずつ触る時間を長くしていきます。口の周りを触られることに慣れてくれたら、唇をめくって前歯や犬歯、歯茎といった前面の触りやすいところに触れていきます。口の中を触らせてくれたらお気に入りのおやつをあげるなどの工夫で、トイプードルに口の中を触られることに良い印象を持ってもらいます。どれくらいの時間をかければ慣れてくれるのかは個体差もあるので、根気よく続けてあげてください。

歯磨きコットン:オーガニックコットン100%の歯磨き用タオル(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

前歯や犬歯、歯茎といった前面の触りやすいところに続いて、奥歯のほうを触られることも嫌がらなくなってきたら、コットンやガーゼを使ってトイプードルの歯を少しこすって磨いてみましょう。トイプードルが喜ぶ味のするデンタルジェルなどを併用することもおすすめです。

デンタルジェル:マヌカハニー自体の濃厚で上質の美味しさで、歯磨きが苦手なペットも喜んで歯磨きさせてくれます(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

ガーゼやコットンを使った歯磨きに慣れてきたら、いよいよ歯ブラシを使った歯磨きに挑戦です。まずはデンタルジェルをつけた歯ブラシをトイプードルに舐めてもらったりくわえてもらうことで、歯ブラシそのものに慣れてもらいます。最初のうちは、歯ブラシをガジガジとかじってダメにしてしまうこともあるかもしれませんが、怒らずむしろ歯ブラシに慣れてきたことを褒めてあげてください。

歯ブラシ:まずは子犬用の小さな歯ブラシから(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

歯ブラシを用いる際にも、まずは前歯や犬歯の表側といった磨きやすいところからスタートしましょう。はじめのうちは、一度に全ての歯を磨き切らなくてもいいので、今日は右側前方、明日は左側前方といった具合に、少しずつ磨いていってあげて、愛犬が歯磨きに苦手意識を持たないことを優先してあげてください。

トイプードルの「足(爪や肉球)」のケア

●必要なケア用品:肉球クリーム

トイプードルたち犬にとっての肉球は、歩行の際の衝撃を吸収したり、触覚器官として働いたり、体の中で唯一の汗腺器官であったり、とても重要な役割を果たします。そんな大切な肉球ですが、毎日の散歩でアスファルトを歩くことやフローリングの薬剤などの影響によって、硬化・角質化が進んでしまいます。硬くなった肉球は滑りやすく、トイプードルの注意したい関節トラブルや転倒による骨折の原因になってしまうことも考えられます。そこでお散歩の前後にはマッサージしながら肉球クリームを塗ってあげるなどのデイリーケアを心がけてあげましょう。また、足の裏の毛が伸びて肉球にかかってしまっていると足元が滑る原因になるので、定期的にチェックしてハサミやバリカンでカットしてあげてください。

肉球クリーム:肉球の潤いを保ち、消臭・除菌もできる(商品詳細:http://store.inumagazine.com/

続いて、トイプードルの爪のケアですが、伸びすぎた爪はカーペットに引っかかってしまったり、硬いアスファルトを走っている際に途中で折れてしまったりといった危険があるので定期的な爪切りが必要です。しかし、トイプードルを迎えたばかりの飼い主さんには、ご家庭での爪切りはあまりおすすめしません。犬の爪には血管が流れていて、深く切りすぎると痛みを感じます。子犬の頃に血管まで切って痛い思いをしたトイプードルは、その後も爪切りを嫌いになってしまうことが多いので、トリミングサロンや動物病院といった専門家に爪切りをお願いするほうが無難です。

トイプードルのお手入れに必要なケア用品を厳選!

記事内でご紹介したアイテムは、ご家庭でのトイプードルのお手入れに必要なケア用品を、使い勝手や安心素材といった観点から厳選したもの。各アイテムは『INU MAGAZINE(イヌマガジン)』の運営するオンラインストアでお買い求めください。

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■「被毛」のケア用品

■「目」のケア用品

■「耳」のケア用品

■「口(口腔)」のケア用品

■「足(肉球)」のケア用品

 

まとめ

いろいろとケアするポイントがあって大変と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、飼い主さんの日頃のケアによって、トイプードルのかわいさや健康は大きく左右されてしまいます。毎日のケアは飼い主さんと愛するトイプードルとのコミュニケーションの機会でもあるので、日々のお手入れを通じて愛犬とのより良い関係を作っていってくださいね。