ふるさと納税で救える犬の命。広島県神石高原町が目指す殺処分ゼロへの挑戦

2008年からスタートしたふるさと納税。

現在生活している自治体への納税の一部を他の自治体へ納めることができるこの仕組みを使って、飼養放棄された犬を殺処分から救う活動への支援を行っている自治体があります。

広島県の中東部に位置する神石高原町は人口9,000人の小さな町です。

出典:星の里いせき

町からの人口流出は神石高原町にとっても重要な問題であり、他の自治体と同様にふるさと納税を全国から募っています。

一般的にふるさと納税では、納税を受けた資金の一部を使って地元特産のフルーツなどをお返ししていますが、神石高原町ではNPO法人「ピースウィンズジャパン(PWJ)」が推進する「ピースワンコプロジェクト」への支援活動に充てる取り組みをしています。

熊本県益城町で大活躍のバルーンシェルターが優れている4つのポイント

2016.04.27
スクリーンショット(2016-03-06 14.25.22)

「ピースワンコプロジェクト」は2016年までに広島県内の犬の殺処分をゼロに、そして世界中の人達が訪れる2020年の東京オリンピックまでに日本の犬の殺処分をゼロにする、という目標を掲げ、捨て犬や迷い犬の保護施設の拡充や譲渡センターの運営をしています。

きっかけはPWJが別に行っていた災害救助犬の育成活動の中で、救助犬候補として広島県動物愛護センターから引き受けた一頭の犬「夢之丞(ゆめのすけ)」でした。

功労動物賞を受賞した夢之丞

出典:peace winds JAPANより

夢之丞はPWJの下で救助犬としての教育を受け、立派な救助犬になりました。夢之助と同様の環境にいる犬達を救おうと、これを機にPWJは殺処分一歩手前の保護犬をゼロにしようとチャレンジしたのです。

この思いは今年4月に行われた記者会見でも

4月から行き場のない殺処分対象の犬を全頭引き取る

と発表するなど、着実な前進に向けて活動が進んでいます。

ついつい甘い匂いに誘惑されてしまう「ふるさと納税」の商品ですが、愛犬家のみなさんだからこそこうした取り組みを支援されてみてはいかがでしょうか。

 

 

※ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは、自治体への寄附金のことです。
個人が2,000円を超える寄附を行ったときに住民税のおよそ2割程度が還付、控除される制度です。
また、2015年4月1日より、確定申告が不要な給与所得者等に限り、確定申告の代わりとなる「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を寄附先自治体へ寄附する都度提出(郵送)することで住民税から控除されます。
つまり、実質今収めている県民税・市民税の一部を任意の自治体へ移転する事になります。
※課税所得に応じて自己負担金は2,000円以上になる場合があります。

http://www.furusato-tax.jp/about.html