いよいよ愛犬がやってくる!子犬のための安全でリラックスできる環境作り

犬を迎える心構えもでき信頼できるショップやブリーダーと出会え、いよいよ愛犬を家族に迎えることになったとき、どんな準備が必要になってくるのでしょうか?

今回は子犬を迎えるための安全でリラックスできる環境作りについてお話しします。

子犬が来る日までに準備したいこと

子犬を育てるために必要なものを用意し、安全な環境を作り、名前を決めます。ご家庭にお子様がいる場合には、子犬にしてはいけないことや基本的な接し方を教えておきましょう。

また、鳴き声で迷惑をかけてしまうこともあるかもしれないので、近所の方々へも犬を飼うことと、しつけを心がけることを予め伝えておけば、トラブル防止にも繋がります。

子犬の居場所となるケージ(サークル)

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子犬には安心して寝たりくつろいだり、食事をするための場所が必要です。そのためのケージ(サークル)を用意してあげましょう。ケージ(サークル)内は排泄をするトイレスペースと、寝たりくつろいだりするベッドスペースに分け、体力のない子犬のうちは広すぎないケージ(サークル)を選びます。

ケージ(サークル)の置き場所のポイント

  1. ケージ(サークル)は、家族全員が集まり目の届く場所に置きましょう。
  2. テレビの音や掃除機の音、インターフォンの音がする場所でもかまいません。物音や人の出入りに慣れさせることが大切だからです。
  3. 直射日光が当たる場所や、昼間は暑くて夜は冷え込むなど温度差のある場所、風通しが良すぎる場所などは避けましょう。

ケージ(サークル)がリラックスできる快適な場所であることを理解すると、子犬は喜んで自分専用の居場所とします。ペットショップやブリーダーで使っていたケージ(サークル)やベッドを譲ってもらえるようならば、自分の匂いがついていて安心できるのでベストです。

愛犬の思わぬ事故を防ぐための安全対策を

出典:http://dog-terriers.com

子犬を迎えてしばらくのうちは、トレーニングのためにもケージ(サークル)内で過ごしてもらうのですが(こちらの詳しいお話は改めて)、予め室内の安全対策を考えておきましょう。

人間の生活においては何の問題もなさそうに見える室内も、口を使ってものを運び、硬いものをかじることで精神的な満足を得る犬達にとっては危険だらけです。特に好奇心いっぱいの子犬は、初めて見たものをすぐになめたり、かじったり、くわえて引っ張ったりします。それが薬品のボトルや電気コードだったとしたら…。場合によっては命に関わることもあるので、口に入れると危険なものや、かじってほしくないものは、犬の届かないところにしまうなど、飼い主となる皆さんが気を付けてあげなければなりません。

また、開いている窓や庭のフェンスをくぐって外に脱出してしまったり、バスタブに落ちて溺れたり、階段から転落してしまうという可能性もあります。犬が入ってはならないところにはセーフティガードを取り付けるなど、事故を未然に防ぐ対策を行いましょう。

子犬にとって危険なポイントをチェック!

1. 感電

子犬が電気コードをかじれば感電することも。電気コードをカバーで覆ったり、家具の後ろに隠す、使わないときにはコンセントから抜いておくなどの配慮が必要です。

2. やけど

ストーブなどの熱を持つ家具に子犬が触れないようにガードを。熱したアイロンや湯沸かし器、鍋やヤカンなども子犬が届く場所には置かないようにしましょう。料理中には台所に子犬が入れないようにするような対策も行いましょう。

3. 転落や脱出

階段やベランダの隙間から子犬が転落したり、脱出したりすることもあります。隙間をふさいだり、子犬が入れないようにセーフティガードをつけるといった対策を行いましょう。

4. 落下物

テーブルや棚に置いてある電気製品からコードが垂れ下がっていれば、コードをかじったり引っ張ったりしているうちに、子犬の上にものが落ちてくることもあります。遊んでいる最中にテーブルや棚にぶつかった拍子に落ちてくることも。

5. 誤飲

ボタンやコイン、小さなボールや電池など、好奇心の塊である子犬は遊んでいるうちに飲み込んでしまうことも。縫い針や釣り針、飼い主の皆さんの薬や化粧品、タバコなども、万が一飲み込んでしまうと大変なことになります。子犬が飲み込んでしまいそうなものは整理して引き出しのなかに閉まっておきましょう。また、愛犬のおもちゃで遊んでいるうちに壊して飲み込んでしまった…というケースもあるので、目が届く範囲で遊ばせるようにしましょう。

6. 中毒

洗剤や殺虫剤などの化学薬品を口にしないように気を付けましょう。薬品そのものだけではなく、観葉植物や鉢花などに殺虫剤や肥料を施している場合には、同じく危険なので注意しましょう。

子犬は好奇心の塊です。何にでも興味を示す姿はとてもかわいいものですが、それだけに思わぬ事故やケガも心配です。愛犬を家族に迎えるときには、子犬の目線で室内の危険なものをチェックしておくようにしましょう。


監修:園田 瑛一(ソノダ エイイチ)|テリアス統括マネージャー

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1982年、イギリス・ロンドン生まれ。生まれた時から犬のいる生活。2歳の時に愛犬の上にソファーから落ち、目の上を噛まれたことで、犬歯の強さを知る。

4歳の時に日本に帰国し、慶應中等部時代に出会ったドッグス・プロショップ「テリアス」創業者の早河清五氏の犬の飼い方・しつけ方に惹かれ、1999年に17歳でテリアスに入社。22歳まで早河氏のもとでトリマー・パピートレーナーとしての修業を積み、2004年に22歳で単身渡英。イングランド南のブライトンにてグルーマーとトレーナーの仕事を経験した後に日本へ帰国。2014年より統括マネージャーとしてテリアスへ復帰。