4月2日(土)に放送されるWOWOWドラマ「この街の命に」で、加瀬亮さんと戸田恵梨香さんが人気ドラマ「SPEC」以来の再共演を果たすことが決定しました。
「この街の命に」は、ある街の行政組織「動物愛護センター」を舞台に、罪のない動物たちの命を救おうと踏み出した獣医たち職員の葛藤と再生を描く物語。
ストーリー
主演の加瀬亮さんが演じる牧田洋は、動物愛護センターに配属された行政獣医。さまざまな理由で捨てられた犬や猫を殺処分する業務を遂行している。戸田恵梨香さんが演じる同僚の行政獣医、幡枝亜紀も病院に通い、精神安定剤が手放せない。職員の誰もが『動物を救うべく獣医になった者たちが助かる命を見過ごすという過酷な現実』に悩み苦しみながら、殺処分を続けている。
そんなある日、センターの新所長として配属された、田中裕子さん演じる獣医・高野綾子は、着任早々「犬と猫には全部名前を付けて」と言い、トリマーを呼び寄せ動物たちをきれいにする。現状を変えるという高野の想いを受け、牧田たちは殺処分を減らそうと動き始める。しかし、無責任な飼い主はいなくならず、職員たちは大きな選択を迫られることに。
スタッフ
演出と脚本は、第50回ベルリン国際映画祭 アルフレート・バウアー賞を受賞した「独立少年合唱団」や、2005年モントリオール世界映画祭 審査員特別賞を受賞した「いつか読書する日」といった国内外で高い評価を受けた作品を手がけた監督の緒方明さんと脚本家の青木研次さん。
音楽は、第24回日本アカデミー賞 優秀音楽賞を受賞したcobaさん、製作は、WOWOW ViViA。
緒方明監督コメント
”犬猫の殺処分”という社会問題をテーマにドラマを監督するにあたって
お話を頂いて資料を読んだり愛護センターの方たちの取材を進めていくうちに「これはとんでもなく難しい問題だ」と思いました。殺処分ゼロを目指すことがそんなにたやすいことではないこと、日本のペット産業の問題点、犬や猫たちの生態系。さらに調べていくうちに「人間とペットとの関係」を飛び越えて「人と動物の命とは」というもはや解答を出すことの難しい命題にまでたどりつきました。その中で今日もどこかで悩みながら苦しみながら処分を続けている愛護センターの方たちの存在。青木研次さんの脚本は心に矛盾を抱えた人間たちがウロウロ、オロオロする群像劇でした。そこにはヒーローもヒロインもいません。安易なヒューマニズムもカタルシスもありません。教条的になることなく「犬と人間の関係」を探っていくちょっと不思議なドラマが作れたと思っています。
犬や猫と暮らす人にとっても、そうでない人にとっても、“人間と動物のあり方” について、いま一度考えるきっかけになるようなドラマを期待したいですね。