【インタビュー】トリミングサロン「Radiant(レディエント)」オーナースタイリスト 浦村ゆかり|KEYPERSON’S STORY

日本のペットマーケットで育った洗練されたドッグアパレルやグッズブランド、美容ブランドやグルーマー達が集まり、「愛犬と愛犬家とのより豊かな暮らし」の実現を目指す “Dog Fashion & Beauty Week” 。

そんな “Dog Fashion & Beauty Week” のキーパーソン達のストーリーを紡ぐインタビュー企画「KEYPERSON’S STORY」。

今回は、「第6回Interpets(インターペット)~人とペットの豊かな暮らしフェア ~」で開催される「10分で可愛く変身!カリスマトリマーによるワンポイントビューティ」や子ども達によるトリミング体験イベント「未来トリマー」にもご参加されるトリミングサロン「Radiant(レディエント)」オーナースタイリスト 浦村ゆかりさんのストーリーをお聞きしました。


 

“愛犬が心から喜び、「行きたい!」と思ってくれるサロン。”

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飼い主さんがいない中、知らない人が自分にハサミを向ける場所… 犬たちにとってトリミングサロンはドキドキする場所であり、中には「怖い場所」「嫌いな場所」と思っている愛犬達もいるかもしれません。

愛犬家にとっても、安心して愛犬を預けられることは重要なポイントですよね。

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東京都内の中でも愛犬家が多く、トリミングサロンがひしめく世田谷区で、技術とサービスで常に高い評価と人気を誇るサロンがあります。

東京都世田谷区のトリミングサロン「Radiant(レディエント)」。

オーナースタイリストの浦村ゆかりさんは、大手ペットショップで責任ある立場を経験され たのちに独立。小田急線梅ヶ丘駅からほど近い場所でRadiantをスタートされました。

Radiantは「キラキラ輝く」という意味。 犬やお客様はもちろん、働くスタッフにもキラキラ輝いてほしいという浦村さんの願いが込 められています。

多くの人々に愛され、カリスマトリマーとして輝かしい活躍を続ける浦村さんに、トリマー としての仕事観や目指す未来についてお話を伺いました。

Radiant立ち上げまでの軌跡

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専門学校を卒業後、大手ペットショップJOKERに入社しました。 そこでトリマー主任、店舗統括のサブリーダーを務めたのち、2013年にRadiantをオープンさせました。

(編集部)JOKER在職中に多くの資格をとられたんですよね。

はい。職場もそれをサポートしてくれました。上司が良かったんでしょうね。とても感謝しています。

 

ペットスタイリストショー最高賞 受賞

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(編集部)過去のコンテストやショーなどの受賞歴を教えてください。 ペットスタイリストショーで最高賞を受賞されたんですよね?

はい。JPFペットスタイリストショーというのは、15分間でワンちゃんの魅 力を引き出して装飾などをして披露するというものです。 他にもウォーキング、お客様への対応などペットスタイリストとしてのトータルの能力を審査されるものなんですよ。そこで良い評価をいただきまして優勝しました。

(編集部)優勝!すごいですね!ご自身の中で、優勝できた理由って何だったと思いますか?

全ての行動に理由付けされていたのが良かったのかなと思いますね。 例えばお客様に説明する時に、毛玉になりやすい箇所だから短くカットしたと伝えたり。 総合的な評価がよかったと聞きました。あとは友人からは堂々として見えたと言われました ね。

一番大事にしている考え方とは?

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とにかくワンちゃんの気持ちになってトリミングをするというのを一番大事 にしています。

(編集部)犬目線、ということですか?

そうです。自分がワンちゃんだったらどうかな?机の上に何時間も立てるかな? 毛玉もいきなり耳の毛を引っ張られたら嫌だなとか。常に犬の目線に立つということを意識しています。

接客ではお客様の目線に立つということを意識しています。

(編集部)すべてが「相手目線」なんですね!

それと、お客様がご来店された時、実はワンちゃんに先にあいさつするよう にしています。その方がワンちゃんも安心できるだろうし、嬉しいと思うんですよね。

(編集部)なるほど!それは新鮮ですね。私も犬と暮らしているのでトリミングをお願いすることがありますが、そう言われたら犬だけではなく私も嬉しくなりますね。

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取材をしていて印象的だったのは、お客様の犬も店舗にいる犬たちもみんな浦村さんが大好 きだというのが伝わってきたこと。台の上でカットを受ける犬も落ち着いてうっとりした表 情だったり、抱っこされた犬は安心して寝てしまったり。

すべては浦村さんが犬の目線に立って、たっぷりの愛情で接しているから成せることなのだと感じました。

トリマーをしていて嬉しい瞬間

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本当に犬の気持ちを大切に考える浦村さん。そんな犬目線を常に意識する彼女が思う、トリマーをしていて嬉しい瞬間をお聞きしました。

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綺麗になったコをみてお客様が喜んでくれるというのはもちろんですが、ワ ンちゃんが自分から「ここに来たい!」って喜んで走ってきてくれるのが嬉しいですね。 お客様がご来店されてワンちゃんを迎える時に、走って私の元に飛び込んできてくれるのが すごく嬉しいし、やっててよかったなと思います。

トリマーのあるべき姿とは?

トリマーの仕事ってただ犬を綺麗にすればいいっていうだけでは絶対にダメだと思ってて。 獣医さんよりもワンちゃんの体に触る機会が多いし、細かいところを触れますよね。だから病気、ケガを見つけやすいんですよ。

例えば、この子は涙が出てるからアレルギーかな?と思えばお客様に伝えられる。そこからお客様が病院にいって診てもらうことで、病気やケガの早期発見につながったりするんですよね。

そうやって様々な形で役立てるように、いろんな資格をとったり、勉強をしています。ワンちゃんのご飯の勉強とかね。

オフの日の過ごし方は?

私は多趣味なんですよ。一時期はサーフィンやったりボディボードやった り。スノーボードもやるし、ゴルフもやるし…

(編集部)本当に多趣味ですね!

気になったことはすぐに挑戦するようにしていますね。 今ならポーセラーツっていって、磁器のお皿とかに転写紙を貼ってアートするというものを やっています。

あ、そこに置いてある水飲み皿は私が作ったんですよ。

(編集部)Radiantのロゴマークの入ったお皿ですね!てっきり売り物かと思いました。

非売品です(笑)

Radiantが目指す未来の形

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いずれは私も子供を産むと思うんですけど、結婚しても子供がいてもトリマーの仕事に携われるようにしたいと思っています。経営の面になりますけど、そういう職場 を作りたいですね。トリマーって長く続ける方が少ないんですよ。結婚を機に辞めてしまったり、子供が生まれ ると続けるのが難しくなってしまったり。 だから少しずつにはなりますけど、スタッフにとっても嬉しい職場にしていきたいと思って います。

そもそも、最近はトリマーになる人も減っているんです。業界としても深刻な問題なんですよね。 だから私個人の目標としては、「私もあの人みたいなトリマーになりたいな〜」と夢を持ってもらえる人になりたいんです。

またお店としては、みなさんが気軽に立ち寄れるお店でありたいなと思っています。 ちょっとしたことでも何かあった時に「あ、じゃあ浦村さんのところに行ってみよう」って なるように。 獣医さんよりも先に浦村さんのところ!!って思ってもらえるぐらいのお店を作っていきたい です。

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浦村さんは、他にも、ボランティアトリマーとして保護犬のトリミングに赴いたり、「預かりさん」と呼ばれる保護犬の預かりをされたりと、一頭でも多くの犬達が幸せになってもらえるように多角的に活動されています。

犬、お客様、スタッフ、トリマー業界、ペット業界を想い、すべてが他者目線。 ヒールを履き、美しい姿で店舗内をテキパキと動き回る浦村さんには、お店の在り方、サー ビス、ファッションひとつまですべてに意図とプロ意識が込められていました。

そんな理論に裏打ちされた真心が、多くの人々に愛され、”カリスマ”と呼ばれる所以なのでしょう。