熊本地震の影響により国内唯一の狂犬病ワクチン製造業者が操業停止に

熊本市のワクチン製造大手「化学及血清療法研究所(化血研)」の発表によると、熊本地震の影響により、生産設備・機械等に甚大な被害があることが判明し、当面の操業再開について目途が立てられない状況であることがわかりました。

今般の地震による被害状況につきまして、その後の確認作業により、生産設備・機械等に甚大な被害があることが判明し、当面の操業再開について目途が立てられない状況です。弊所は一日も早い製品の安定供給に向けて震災復旧プロジェクトを立ち上げ、被災状況の確認・整理、並びに復旧作業に最大限の努力をいたしておりますが、余震が継続しているため、二次災害も考慮し、限定した従業員及び関係業者様と対応せざるを得ない状況です。
つきましては、本日21日より4月28日までは限定した従業員で作業にあたり、建物の安全が確認できた段階で、随時作業員を増員していくことと致しました。

 

国内唯一の狂犬病ワクチン製造業者

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化血研は国の承認と異なる方法で血液製剤や動物用ワクチンなどを製造したとして、2016年1月に厚生労働省から110日間の業務停止命令、農林水産省から30日間(1月26日〜2月24日)の業務停止命令が出されています。

血液製剤の主要メーカーは化血研を含め国内3社のみ、狂犬病ワクチンの国内製造業者は化血研のみで、農林水産省によると化血研の動物向けワクチンにおける国内シェアは第2位(2014年)となっており、厚生労働省が1月に開いた「血液製剤とワクチンの製造業界のあり方を議論するタスクフォース」の初会合においても「業界の寡占」が問題とされており、塩崎恭久厚労相はワクチンや血液製剤の産業や行政の在り方にも検討すべき課題があるという認識を示しています。

画像出典:http://www.kaketsuken.or.jp/index.php